肩関節周囲炎・いわゆる四十肩or五十肩
傷病説明
40代・50代の方に多く、肩関節周囲の筋腱部に石灰物が沈着し、腱板・関節・その周辺組織に炎症をきたし、肩に激痛と動作制限を引き起こします。
はじめは肩の動作制限だけですが、徐々に、または突然激痛に変わります。急性期の時期が過ぎると、動作制限が残ります。夜間気温が下がって夜間のうずくような激痛と、二次的な肩こりや背中の張りです。
大きく分けて以下の3つに分類されます。
● 急性期(発症から2~3週間位) 鋭い激痛が続く。肩の可動範囲は著しく低下する。
● 拘縮期(急性期後3~6ヶ月位) 激痛は落ち着いているものの、可動範囲はまだまだ狭い。
● 回復期(発症後6ヶ月~1年位) 激痛は徐々に無くなる。可動範囲もだいぶ回復し、日常生活に復帰できるようになる。
目安期間
大きな症状が回復するまでの見込み期間 : 15日 ~ 20日程度
日常生活に復帰するまでの見込み期間 : 12週間 ~ 24週間
施術方針
症状が強い間は、炎症を抑える施術を行います。急性期の炎症にはアイシングを行います。
次いで鍼灸療法・超音波療法・手技療法・電気療法・温熱療法・関節の動きを整える施術・動きの制限を取るリハビリを行い、その後は経過や症状に合わせ通院周期をお伝えします。
アドバイス
急激な激痛(炎症)が出ている間は、飲酒・熱めの温度での入浴・長時間の入浴を控え、シャワーや短時間での入浴を心がけてして下さい。その後、症状が落ち着いてきたら蒸しタオルやサポーター、カイロ等を使用しながら冷やさないようにして下さい。
重たい荷物の持ち上げなどは控え、肩・腕に負担をかけないよう、悪い方を上にして横向きで寝るようにして下さい。
悪い方の手で重り代わりにペットボトルやアイロンを持ち、腕をゆっくりと前後左右に振る『振り子体操』や、タオルの両端を持ちピンと張り頭より高く上げ体~腕を左右屈伸・左右回旋させる『タオル体操』等を自宅でも行って下さい。